2015年1月22日木曜日

【怪我の功名】


                       【怪我の功名】

私の新しい年は、仕事始めの日の「左手首骨折」から始まりました。
市内のホテルで行われた商工会議所の交賀会後に、Bタクシーの前で
滑って転倒し全体重を左手一本で受け止めた結果です。

最初は捻挫かなと思ったのですが、レントゲンに映った骨は、右から左に
綺麗に割れていました。
骨がズレていないので手術は回避、ギブス固定12か月で済むようです。

幸いにも右手が使えるので、文字を書く事や、大体のことは手を借りずに
一人で可能です。しかし、やはり両手でなければ難しいことが多いのも事実です。
普段、何気無く両手を使っている私たちですが、例えば手を洗うことさえ
両手を揉み合わせなければ不可能です。
ネクタイやペットボトルのキャップを開けるような両手の共同作業が
いかに多いことか・・・・。
それでも知恵を絞れば何とかなることも多くあります。
タオルを絞るのは最初は無理でしたが、ハンガーフックなどに巻き付ければ
片手で絞ることができました。
不自由な環境でも工夫さえすれば、だいたいのことは解決するんだなあと、
だんだん楽しくなってきました。
やる前から諦めるか、それとも知恵を絞って「まず、やってみる」か、です。


 そして、その週末に予定していた水戸市でのプレゼン。

新花巻駅で新幹線を待っていたところ「ポイント故障」のお知らせ・・・
結局、冷蔵庫のような待合室で2時間以上待って出発しましたが、
当然プレゼンは延期となりました。


とどめは今週のインフルエンザです・・・ワクチンは射っていましたが、
残念ながら効き目がなかったようです。
医師によると今年のインフルエンザはワクチン接種しても半数の人達は
掛かってしまっているようです。
ワクチン接種したからと油断せずに手洗い、うがい、加湿、マスクなどの
予防は続けるべきとの話でした。

今年の、わずか3週間の、この出来事を、どう受け取ればいいのでしょう?


27歳でこの業界に入ってから、家庭も省みず、休まずに突っ走ってきた
つもりですが、最近少しずつ「惰性」を感じていました。
昨年は変化を求めて、あえてスケジュールを超過密にしてもみましたが、
新たな発見はなく、それどころかハッキリと「経営自体がルーチンワーク化
してきたような「マンネリ感」に気づいたのです。昔、感じたワクワク、興奮
するようなドキドキ感覚から遠のいていました。

 整形外科の待合室で1時間以上待ち、新幹線を2時間待ち、今は、孫の付き添いの
ために借りた盛岡の医大近くの部屋で一人、体調の回復を待っています。
この間、キャンセルした新年会や会合、セミナー多数・・・
このような「待機時間」は28年間で初めての体験です。
この与えられた多くの時間を

「少し身体を休めて、頭を冷やし、ジックリとこの先の将来.未来のことを考える期間」と受け止めました。

私はいつの間にか現状に満足して、その考えや行動が、気がつかないうちに「現状維持」の守りに入っていたのかもしれません。
「ちっぽけな満足はすぐに弾けて消えてしまう。 事業は大きくしなければいけない。より多くの人たちの幸せのために、人一倍の努力をしなさい。」稲盛和夫氏の言葉です。
「心が変わっていないのに、行動を変えても何も残らない。」「自分の心が変われば会社も変わる」怪我とインフルのおかげでハッキリと分かりました。
「怪我の功名」です。