とても良い本でした。
毎週のマネジメントレターの内容選びに苦労している私にとっては、
大きなプレゼントです。
副題が「思いやりと品位を示す不変の原則25」と何だか難しそうでしたが、
実際はとても読み易い文章でありながら、内容は豊かで、
帰りの新幹線の中で一気に読んでしまいました。
著者はイタリア出身で長年「礼節の理論と歴史」を教えるP・M・フォルニ教授です。「人生には大切なものが3つある。
ひとつは、人に親切にすること。
もうひとつは、人に親切にすること。
そしてもうひとつは、人に親切にすること。」 ヘンリー・ジェイムズ(作家)
このような書き出しから始まる本書は、一貫して「当たり前のこと」を書いています。
しかし、その「当たり前の事」が失われてしまったことが問題なのだと優しく警告し
「礼節」の大切さを説き明かします。
「礼節」の大切さを説き明かします。
礼節(=Civility)という言葉の由来は、都市(=City)と社会(=Society)という
言葉にあります。(中略)
都市は人が人が知を拓き、社会を築く力を伸ばしていく場所なのです。(中略)
つまり礼節とは「よい市民になること」「よき隣人であること」を指しているのです。(P21-22)
人生は他者とのふれあいで決まるもの・・・良い人間関係に恵まれれば、
人生は輝きます。人間関係が損なわれると、人生も損なわれます。
幸せになりたいなら、他者とともに良く生きる方法を学ばなければなりません。
そのカギを握るのが「礼節」なのです。
人生は輝きます。人間関係が損なわれると、人生も損なわれます。
幸せになりたいなら、他者とともに良く生きる方法を学ばなければなりません。
そのカギを握るのが「礼節」なのです。
礼儀正しくしていれば、他者とうまく触れ合うことができます。
私たちは礼節ある生き方をすることによって、思慮深い心を育て、
自己表現とコミュニケーションの力を伸ばし、さまざまな状況に
穏やかに対応できるようになります。
私たちは礼節ある生き方をすることによって、思慮深い心を育て、
自己表現とコミュニケーションの力を伸ばし、さまざまな状況に
穏やかに対応できるようになります。
私は、出張中の電車内や街中で、気になる「無作法な」光景を時々見かけます。
例えば・・・混んでいる電車内で座席に荷物を置いている人や、長い脚を大きく
足を広げて座るお兄さん、新幹線の車中なのに大きな声で携帯電話を掛けている
年配の方(女性が多い)や、人混みで、後ろからぶつかっても謝るどころか、
睨んで立ち去るサラリーマンなど・・・
例えば・・・混んでいる電車内で座席に荷物を置いている人や、長い脚を大きく
足を広げて座るお兄さん、新幹線の車中なのに大きな声で携帯電話を掛けている
年配の方(女性が多い)や、人混みで、後ろからぶつかっても謝るどころか、
睨んで立ち去るサラリーマンなど・・・
私は上記のようなことでイラッとしてしまった時、私の尊敬する方たちは、
こんなことで「イラッ」としたりしないのだろうな・・と自分の「小ささ」を
恥ずかしく思います。
こんなことで「イラッ」としたりしないのだろうな・・と自分の「小ささ」を
恥ずかしく思います。
「無作法とは、弱い人間が強さをよそおうことだ」
エリック・ホッファー(社会哲学者) (P28)
エリック・ホッファー(社会哲学者) (P28)
普段、私たちの自己表現は身勝手なことになる事は少なくありません。そんな時「自制心」が大切だと著者は説きます。
・自分は本当にこれをしたいと思っているのだろうか?
・これをしたら、誰かを傷つけることにならないだろうか?
・これをしたことで未来の自分は喜ぶのだろうか? (P29)
行動する際には、自分にこのような問いを投げかける習慣を身につけます。
このような自問自答は健全な判断をする助けになります。
つまり自制心とは“あとで嬉しくなるための技術”であり、
今この瞬間の満足を得られなくても、5分後、明日、あるいは未来に
気分が良くなる行動を選ぶことができるようになるのです。
礼儀正しくすることは、ある面の自分らしさを抑えながら、
別の面の自分を出す事になるのです。(P31)
両親と仲が良くなかったり、パートナーと頻繁に口論していたりすると、
そうでない良好な人間関係を築いているヒトに比べ、免疫力が弱いというような
調査結果があり、他人と交流する能力は、間違いなく健康を左右するのです。(P36)
誰か、親しい人にプレゼントしたくなるような本だと思いました。
このような自問自答は健全な判断をする助けになります。
つまり自制心とは“あとで嬉しくなるための技術”であり、
今この瞬間の満足を得られなくても、5分後、明日、あるいは未来に
気分が良くなる行動を選ぶことができるようになるのです。
礼儀正しくすることは、ある面の自分らしさを抑えながら、
別の面の自分を出す事になるのです。(P31)
両親と仲が良くなかったり、パートナーと頻繁に口論していたりすると、
そうでない良好な人間関係を築いているヒトに比べ、免疫力が弱いというような
調査結果があり、他人と交流する能力は、間違いなく健康を左右するのです。(P36)